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学部教員紹介

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井上 泰浩
INOUE, Yasuhiro

職名
教授
専門分野
メディア(マスメディア・ソーシャルメディア)、国際コミュニケーション

全国紙記者を経てミシガン州立大学院でマスメディア学の博士号を取得しました。マスコミ経験と科学的理論の融合をめざしています。

専門はメディアの影響・心理学(SNS、テレビや広告の影響)、国際コミュニケーション(CNNなど情報の世界流通による政治や文化への影響)、ジャーナリズム(特にアメリカジャーナリズム)、そして、SNSと社会変革などです。現在の研究テーマは、原爆が世界のメディアでどのように報じられているかの比較検証やソーシャルメディアの影響などです。

主たる担当授業科目

マス&ソーシャルメディア論

メディアと私たちの関係は変化し続けています。見逃したテレビ番組をYouTubeで見ることがいい例でしょう。そして、Googleが世界で最も収益性の高い企業のひとつとなり、新聞やテレビといった巨大メディアの地位が相対的に低くなってきたことは、メディアの構造と役割が大きく変化していることを象徴しています。「マス&ソーシャルメディア論」では、メディア・報道機関の歴史、実態、機能、影響力、そして問題点を多角的に考えていきます。

メディア・リテラシー

映像によってイメージはどのように形成されるのでしょう? なぜ、ブランドに対するイメージを持っているのでしょうか? 暴力的な映像を見ると、子供は粗暴になるのでしょうか? メディアのメッセージを解読し影響を理解する能力であるメディア・リテラシーを高めることを授業の目的にしています。メディアが人間の考えや行動、また、社会、政治や流行にどのように影響を及ぼしているかを理解し、そして、ニュースの解読法を学びます。

Hiroshima and Atomic Bombing in Media

Hiroshima is characterized as an atrocious war crime against humanity, or a holocaust, while the atomic bombing on the city has been admired as a humane act and God’s mercy/vengeance. This course examines these different representations and understandings by reviewing the portrayals and framings by media products such as movies, documentary films, and newspaper coverage. Students will learn about (1) facts about the atomic bomb and then (2) how Hiroshima and the atomic bombing are presented in media and what these representations could be traced back to.

情報メディア論Ⅰ(大学院授業科目)

情報社会を理解するためにメディアと人間、社会、政治に関する理論を学びます。

情報メディア論Ⅱ(大学院授業科目)

メディア・情報通信が現実の社会でどのような影響を及ぼしているかを考察します。

ゼミ

CNNなどのグローバルメディアによって世界から伝えられるニュース。国際政治や日本の政権を揺るがすスクープ。国境の壁を自由に乗り越え、LINEやInstagramなど新しいコミュニケーションを可能にしたインターネット、Web2.0。Face Bookが人々のつながりを変え、ツイッターは政治やマーケティングの重要要素になり、ジャーナリズムのあり方さえ変貌させていました。

こうした「激動するメディアの世界」をゼミでは研究します。毎年いくつかのゼミプロジェクトに取り組み、研究成果を発信します。2010年は、検察・警察が情報・世論操作を狙い、新聞・テレビに捜査情報やでっち上げの誹謗中傷を流すリークについて、三大全国紙の報道内容を実証検証しました。2009年は、テレビCM・雑誌広告とインターネット広告をつなぐ「クロスメディア」分析を行い大学祭で研究展示をし、朝日新聞記者を招いて冤罪事件での報道の役割を研究しました。2008年は広告のキャッチフレーズを分析、2007年は女性ファッション雑誌70誌を分析し、『ノンノ』編集部で研究結果の報告・意見交換会をしました。2006年は広島で活躍する外国人を追いかけたドキュメンタリーを制作し、NHK大学生ドキュメンタリーコンクールで準優勝しました。

この他、「小泉純一郎と田中真紀子のメディア戦略」、「イラク戦争とメディア」、「メディアとテロリズム」、「靖国問題の報道」などをゼミプロジェクトとして取り組み、大学祭で展示発表するなど研究成果を発信しています。

また、メディアで研修見学を行っています。これまで、在京メディアでは朝日新聞東京本社、共同通信社、日本テレビ、テレビ朝日、集英社、福音館、楽天などで、地元では中国新聞、広島テレビ、HFMなどでゼミ研修を行いました。現場の現実を見ることで、より深い知識と経験を重ねていくことをめざします。

ゼミのプロジェクト

2020年 Instagram運用「SNSで生活をより豊かに!」
2018年 次元進化するアイドル
2018年 広島市立大学国際学部PV制作
2017年 フェイクニュースの研究
2016年 メディアと現実
2015年 SNSで演出する自分
2014年 尾道と呉の観光マップ制作報告書
2012年 脱・コミュ障
2010年 検察とマスコミの構造的問題
2009年 クロスメディア 広告研究
2008年 アド❤ラブレター 広告研究
2007年 女性ファッション誌分析

ゼミ東京研修でいつもお世話になる朝日新聞社東京本社。
福音館書店の絵本編集部で研修を受けるゼミ生。2011年のゼミ東京研修。
広告の研修をかねて訪れた東京・汐留のアドミュージアム。
東京在住のゼミOGも交じって研修後の懇親会。
クロスメディアを使った新しい広告の研究発表
まるで「部室」のようなゼミ室
ゼミの東京研修でOGと一緒にパーティー
ゼミ室の外の廊下を使い、ゼミプロジェクト「クロスメディア研究」の大学祭ポスタープレゼン準備。
ゼミ研修で訪れた朝日新聞社東京本社
ゼミ研修で訪れた日本テレビの「ニュースゼロ」のスタジオ。
大学祭の研究展示「広告研究」に向けて準備する2008年度ゼミ生
女性ファッション誌の傾向や影響を分析した研究の大学祭展示
SNSをテーマに大学祭で発表した2015年のゼミメンバー
ポケモンgoやアイドルをテーマに大学祭で発表した2016年のゼミメンバー

ゼミのプロジェクトとして制作した広島の外国人の活動を追ったドキュメンタリー作品「もっと、ゲット・ヒロシマ」が、2006年のNHK学生ビデオコンクールで準優勝しテレビ放送されました。

著書・編著書

著書
書名 Hiroshima and Peace Studies: From the First Atomic Bombing to the Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons
出版年 2023年
出版社名 渓水社
著書
書名 世界は広島をどう理解しているか 原爆七五年の五五カ国・地域の報道
出版年 2021年
出版社名 中央公論新社
著書
書名 アメリカの原爆神話と情報操作 「広島」を歪めたNYタイムズ記者とハーヴァード学長
出版年 2018年
出版社名 朝日新聞出版
著書
書名 世界を変えたアメリカ大統領の演説
出版年 2017年
出版社名 講談社
著書
書名 メディア・リテラシー 媒体と情報の構造学
出版年 2004年
出版社名 日本評論社
著書
書名 Cyber Election Campaigning: U.S. Presidential Election 2000.
出版年 2003年
出版社名 Hiroshima, Japan: Keisuisha

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