もともと日本人はどのように英語を読んで理解するのかを研究してきた。その中で、初歩の英文和訳から一般の翻訳までの「広い意味での翻訳」が見せてくれる多彩な魅力に引き付けられ、現在のような授業を担当するようになっている。
翻訳上の諸困難点は、現状では、バラバラの小さな項目としてお互いに関連無く取り上げられることが多いようです。この授業では、物事を描写するときの日英語の「視点」が英語では非常に高く日本語では非常に低いという違いによって、代名詞や話法や主語の問題などを一括して説明すること、日英語の名詞中心の表現と動詞中心の表現の扱いの違いによって、名詞構文や関係詞等の後置修飾や形容詞と副詞の問題などを一括して説明することを心がけています。
英語での翻訳の基盤である英文和訳を理論的に考察し、その基本的特性を探ります。
明治期から現在までの英語教材の訳文を分析し、翻訳技法の多様性と可能性を考察します。