国際合意の履行確保を契機とする国内法政策の“脱構築”に関心があり、近年の研究テーマは「市場のグローバル化に伴う主権機能の変質と日本の労働力再生産過程(ケア)における公益確保」。共著に『日本と国際法の100年 第4巻 人権』(三省堂)、『現代世界と福祉国家』(御茶の水書房)など。
ドキュメンタリー番組や新聞記事などを利用し、時事的な国際問題にも留意しつつ、国際法とは何か、国際法は何をなしうるのか、国際法はいかに作用するか、について考察していきます。
国際法Ⅰでは総論(主体、歴史、成立形式など)を、国際法Ⅱでは総論を復習しながら各論(空間秩序、人権、環境、紛争処理など)を、取り扱います。
通年で受講することを想定して、講義を行います。
国際人権法とは、人権に関する条約や宣言、それらを実施するための国際的・国内的な制度や手続きの体系です。
国際人権法Ⅰでは、ドキュメンタリー番組や新聞記事なども利用しつつ、国連の誕生とともに創設され拡充されてきた国際人権保障のシステムの構成や機能、国際人権規約や人種差別撤廃条約といった普遍的な条約の内容や運用、さらに締約国の国内実施義務などについて検討していきます。国際人権法Ⅱでは、今日的な人権の主張が、さまざまな社会的文脈でどのように取り扱われているかを、Andrew Clapham, Human Rights: A Very Short Introduction (2nd ed.,Oxford University Press, 2015)を講読しながら、より深く考察していきます。
通年で受講することを想定して、講義を行います。
人権分野の国際合意の国内適用について、文献を講読し、検討します。
日本の主権機能の変質と、労働力再生産過程(ケア)における公益確保について、考察します。
グローバリゼーションの進展に伴う国家主権の機能の変質にかかわる問題のなかから、受講生の関心に応じて、文献講読・討論を行います。
時事的な国際問題の解説・議論も、あわせて行います。