氏名 : | 来田 卓哉 |
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期間 : | 2013年8月~2014年5月 |
留学先 : | フランス・レンヌ |
学校名 : | レンヌ第二大学 |
直感です。たまたまフランスでやりたいと思ったことがあり、また、幸運にも先生から留学に関するアドバイスをいくつも頂いたことが大きな決め手となりました。もちろん、「行こう!」と思って行けるわけではありませんから、直感を頼りにしながら、なぜいくのか、フランスで何を学び、何を目標とするのかということをしっかりと考えました。
留学前の事務的な手続きは大学の事務局の方と一緒に進めたので、一人でそこまで大きく悩む必要はありませんでした。重要なのは、事務局の方に頼りっきりにならず、できるだけ事前に自分で情報を手に入れ、考え、行動することです。とりわけ、フランスに留学するためには多くの部署に書類を出す必要があります。いちいち事務局の方に聞いていては時間だけが過ぎてしまうので、まずはできるだけ自分で調べておくようにしましょう。
僕の場合、総費用は約150万円です。
□渡航費:約15万円
□保険料:日本と現地での保険料が約15万円
□教材費:先生にもよりますが、教科書を印刷してくれましたので、教材の購入は一冊のみの約2000円
□家賃:月額約4万円。このうち約半額はフランス政府が補助してくれました。
□生活費:月額約4万円
そのほか娯楽費用などを含めた総費用が150万円ですが、最低でも100万円は必要です。
僕は日本学生支援機構から毎月8万円の奨学金を借りていましたので、それを留学先での生活費に充てていました。フランスでは低所得者向けにCAFという制度があり、それを利用して住宅費の半額を補助してもらっていました。しかし、日本での留学前の準備に約40万円必要でした。保険、入学料、渡航費、各種書類の翻訳代金です。この点は注意してください。
〇医療品:僕の場合はコンタクトレンズや薬です。
〇文房具類:フランスでは文房具類が日本に比べて2倍くらいしました。
一方、できるだけ持っていくものを少なくし、最低限の荷物で渡航に臨むことをお勧めします。荷物が少なければ現地に着くまでの移動が楽ですし、帰国する際も同様です。また必要なものがあれば日本から国際郵便で送ってもらうことも可能なので、そこまで困ることもないでしょう。
留学前に寮を決めていました。寮はきれいで、浴室、トイレ、冷蔵庫、ベッド、机、クローゼットがありました。住居に関してはそこまで苦労することはありませんでした。
銀行口座は国際キャッシュカードを発行できる新生銀行で作りました。その口座に日本でお金を日本円で入れてもらい、フランスではユーロで引き出していました。費用も無料で簡単に口座を開設でき、ユーロ圏だけでなく世界中で利用できるのでお勧めします。
現地で携帯電話は契約せず、基本的にWi-Fiを利用していました。携帯電話があればもちろん便利ですが、現地の友達との連絡については、基本的にWi-Fiを利用したSNSや電子メールで問題ありませんでした。フランスではインターネットは月額固定契約以外にプリペイド式のものもあるので、電話のみ利用したい場合はプリペイド式をお勧めします。
大きく分けてフランス語の授業とフランス文化の授業がありました。これを週に8コマ、17時間授業がありました。授業は全てフランス語で行うことが徹底されていました。まだフランス語に慣れていないころ、授業中に英語で質問しようとしたら厳しく注意されたことを覚えています。
現地では、同じ語学学校に通うクラスの友人たちや現地で知り合ったフランス人の友人たちがいました。どのように友達を作るか悩むよりも、まずは行動してみてください。そのうちきっと友達ができているでしょう。
語学に関しては教材などを全て市立大学の先生が用意してくれたので、それらを中心に自主的に勉強しました。留学準備に関しては、他大学の学生の留学体験記が大いに参考になりました。
大学から歩いて10分程度の所に「Carrefour」というスーパーがあり、現地の生活で一番利用するお店になると思います。レストランは市街地に数多くありますので、自分で歩いてお気に入りの店を探してみてください。思わぬところに「こんなお店が!?」ということを多々経験すると思います。
僕が通っていたクラスではさまざまなバックグラウンドを持った友人がいました。国籍もさまざまで、フランスに興味があるからという理由はもちろん、内戦の影響で故郷から避難してきたり、フランスで職を探したりといった、自分とは違う理由でフランス語を学ぶ友人たちとともに過ごせたことは大きな経験です。
〇夜は一人で出歩かないようにすることです。留学している最中にも、失踪事件や強盗事件などがありました。
〇パスポートなど無くしてはいけない物は常に持ち歩いていました。あとは、重要な情報などはバックアップをとっておくことをお勧めします。
「Takuya、決してそんな言葉を大勢の前で使っちゃいけません。」授業中に、ある先生から血相を変えて真剣に怒られました。僕が友人から教わったスラングを使用したときのことです。ここでの教訓は、フランス語には単にパブリックな場に相応しくないというだけでなく、侮蔑と差別に満ちた言葉があるということです。言葉をただ習うだけでなく、その使い分けができるようになることが現地では重要であると思います。